屋久島

登山・トレッキング用ヘッドライトの選び方とおすすめ

登山やトレッキングに必要となるヘッドライト。ヘッドライトとひとくちにいってもいろいろなものがあるし、値段もさまざまです。どうやって選んだらいいの??と自分もなったので、ちょっとご紹介できればと思います。
(懐中電灯だと片手がふさがってしまうので、両手が使えるヘッドライトが便利です)

ヘッドライトを選ぶのにポイントになる部分がいくつかあります。それをまとめると、
① ルーメン数
② 光量の調節(切り替え)
③ 角度調節の有無
④ 防水性
細かいことをあげるとほかにもあるのですが、まずは初心者・入門者の方が気を付けたらいいなと思うところでまとめていきます。

その上で、最後に屋久島などのトレッキングにおすすめのヘッドライトをいくつかご紹介できればと思います。

ルーメン数

ショップに並ぶたくさんのヘッドライト。手に取ってみると、「200ルーメン」とか「300ルーメン」とか「〇〇ルーメン」とあります。そもそも「ルーメン」て何なの・・・?となってしまいます。

ルーメンとは、簡単にいうとそのライトが出す光の総量です。

となると、200ルーメンより300ルーメンのほうが明るいんだな、と思ってしまいますが、厳密にいうとそうでもないのです。これがややこしいところで 笑

ルーメン数はライトから出る光の総量なので、たとえばルーメン数が同じでも、より広範囲を照らすものと狭い範囲を照らすものだと、広い範囲を照らすライトの方が暗く感じます。広い範囲に光が分散しているからです。

ただこれは厳密な話をした場合です。登山用やトレッキングに使うヘッドライトでは、ルーメン数が大きい方が明るい、で考えてもらえたら大丈夫だと思います。

明るいのに越したことはない!と考えてしまうかもしれませんが、基本的に出力の大きい(ルーメン数が大きい)ライトほど電池やバッテリーの消耗が激しく、点灯時間も短くなってしまいます。
* 後述になりますが、ちゃんとしたメーカーのものは出力(ルーメン数)を切り替えられるので、そのあたりもポイントになってきます。

屋久島でのトレッキングなら、通常100~150ルーメンほどあれば必要十分でしょう。

光量の調節・切り替え

こちらも非常に大事なポイントです。ライトが必要な場合といっても、手元・足元を照らすとき、テントの中で使うとき、遠くまで照らすとき、状況によって必要な明るさは変わってきます。
なので、光量の調節(切り替え)ができるものを選びましょう。状況に合わせた使い方をすることで、電池やバッテリーのもちも変わってきます。

有名メーカーのもので実際にみてみると・・・↓

こちらは300ルーメンとなっています。明るすぎ?と思われるかもしれませんが、弱(6ルーメン)、中(100ルーメン)、強(300ルーメン)に切り替えできます。また、赤色光も使えます。赤色光は周囲に人がいる状況で使います。白色のLEDだとまぶしすぎるのですが、赤色だと目に対する負担が少ない、というわけです。

このように、最大出力は十分にあり、かつ必要な100~150ルーメンに調節できると便利です。
記載されているのは最大のルーメン数なので、切り替えについては商品説明をチェックしましょう。

角度調節

些細なことかもしれないのですが、こちらもすごく大事です。ヘッドライトは頭に固定されているため、頭の向く方向にライトも向きます。
しかし、たとえば足元を照らしたいときなど、目線の向きライトの向きがずれることがあります。こういったときに便利なのが角度の調節機能です。あるとすごく助かります 笑

こちらも、有名メーカーのものは基本的に角度調節ができるようになっていますが、よくわからないメーカーの安いものだとできないこともあるので注意しましょう。

防水性

トレッキングや登山ではいつ雨に降られるかわかりません。今までいくつかお話させていただいた屋久島は非常に雨が多いので、必ず雨対策、ヘッドライトでいうと防水性に優れたものが必要になってきます。
防水性能はIPXという数値で記載されています。屋久島トレッキングでは、雨を想定してIPX4以上が目安になるかと思います。
* IPX4で、「あらゆる方向からの水の飛沫」から保護
* IPX5以上で、いわゆる完全防水になります

以上ポイントを大きくまとめてみました。そのあたりを踏まえて、おすすめのヘッドライトを紹介していきます。ご参考になればありがたいです。

トレッキングにおすすめのヘッドライト

屋久島などのライトめのトレッキング(雨対策は必要)では、100~150ルーメン程度の出力があり、角度調節がきて、IPX4以上の防水性をもち、その他細かいところも踏まえてながらみていくと・・・

ペツル(PETZL)ティキナ 250ルーメン

ペツルはフランスのメーカーで、ヘッドライトやカラビナなどを手掛けます。ヘッドライトの界隈ではブラックダイヤモンド(Black Diamond)とともにトップのメーカーであるといえます。

ティキナは軽量コンパクトなモデルですが、弱(6ルーメン)、中(100ルーメン)、強(250ルーメン)の光量調節が可能です。重量は81gと軽量でIPX4の防水性能を持ちますが、赤色光の機能はありません(>_<)

ペツル(PETZL)ティカ 300ルーメン

先ほども登場しましたが、ティカは弱(6ルーメン)、中(100ルーメン)、強(300ルーメン)の切り替えと、赤色光機能、IPX4の防水性能を備えています。また、82gと軽量で、頭にのせていても負担がありません。

ペツル(PETZL)アクティック 350ルーメン

アクティックは最大350ルーメンで明るいですが、こちらも弱(6ルーメン)、中(100ルーメン)、強(350ルーメン)の切り替えが可能です。重量は86g。ティカと同様赤色光機能も備えIPX4の防水性能です。

ブラックダイヤモンド(Black Diamond)アストロ175

ブラックダイヤモンド(Black Diamond)はアメリカのアウトドアメーカーで、ヘッドライトに関してはペツルと並ぶトップメーカーです。

アストロ175は機能をしぼり、コンパクトに仕上げています。とはいっても、最大175ルーメンから4ルーメンまで無段階で光量調節可能なディミング機能を備え、IPX4の防水性能をもちます。 また、気が付いたらザックの中で勝手に点灯しているといったような誤点灯を防ぐロック機能もあり、安心です(ペツルのシリーズにはこのロック機能がありません・・・) 重量は81gと軽量です。ただ、赤色光機能はありません。

ブラックダイヤモンド(Black Diamond)コズモ250

コズモ250は、最大250ルーメンから最小6ルーメンまでの無段階調節が可能なディミング機能、赤色光、 誤点灯を防ぐロック機能、 IPX8の防水性能があります。重量は83gです。 屋久島などのトレッキングを考えると、必要十分の機能を備えてバランスがよいといえるでしょう。

ブラックダイヤモンド(Black Diamond)スポット325

スポット325は最大325ルーメンで、最小6ルーメンまで無段階で調節可能です(ディミング機能)。また、重量は86gで他のものより少し重めですが、赤色光機能をもち、防水性能はIPX8となっていて最大光量と相まって非常に高性能です。誤点灯を防ぐロック機能ももちろんあります。

以上ざっとですが、おすすめのヘッドライトをピックアップしてみました。
たとえば屋久島のトレッキングでは早朝出発になることも多いです。縄文杉に日帰りで行くコースでも、まだ夜が明けないうちからの出発になりますし、帰るのが遅くなれば日が沈んで暗くなります。また、1泊するコースでは山の中で真っ暗な夜を過ごすことになります。そういったときにヘッドライトはとても頼もしい、むしろ必須の装備になります。
お気に入りの、とっておきのヘッドライトを見つけられたらと思います。
お役に立てたらうれしいです。

そのほか、トレッキングシューズやレインウェアなどについてもこちらにおすすめのものをまとめてみました。ご参考になればありがたいです^^